山があり、雪があり、雷の発生地があり、強風が吹く群馬県。
ヘリコプターを飛ばすには、最悪の環境です。
けれど、群馬には“連携”という、強い武器がありました。
風の強い日や、山への出動は、防災ヘリコプター≪はるな≫の出番です。
また、まわりを他県に囲まれた群馬県は、埼玉県や栃木県のドクターヘリと連携し、
さらに西側にある長野県のドクターヘリとも応援をしあいます。
限りある医療資源を、いかに活かし使いこなすか。
ひとつの命を救うために、いかにチームワークを高めるか。
高い理想を掲げ、地元の消防といっしょになって、
常に1mmずつでも前進し続けるその姿勢をまとめました。
2008年に出版させていただいた、
「命をつなげ! ドクターヘリ 日本医科大学千葉北総病院」の出版から11年。
それぞれの県で、それぞれの地形や環境に合わせた医療体制が作られています。
*群馬県防災ヘリコプター≪はるな≫は、2018年8月、視察中の事故で9名の尊い命が失われました。
ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げるとともに、これからも空の安全を心から願っています。