今回、初めて、翻訳の機会をいただきました。
しかも、だれもが一度はタイトルを聞いたことがあるであろう名作、
「名犬ラッシー」。
もちろん、私も幼いころに読んだ作品です。
大役に、身が引き締まる思いをしながらも、
さらに、たくさんのこどもたちの目にふれることを考え、
楽しく最後まで読める訳をつけてあげたいと思いました。
私はそんなに英語が得意ではありません。
なのに、なぜ私が、この本の訳を受けたのか。
それは、こどものころ、私が読んだときには感じられなかったけれど、
改めて辞書を片手に四苦八苦しながら原作を読んだときに、
この本が、ただ、ラッシーが帰ってきた、というだけではなく、
「誇りをもって、正直に、強く生きること。」
という、テーマがこめられているように思えたからです。
エリック・ナイトさんのこのメッセージを、伝えたい。
児童書は、英語の教科書ではないため、
100年近く前に書かれたこの本を、いまのこどもたちに受け入れてもらうため、
直訳ではなく、私なりの解釈で書かせていただいています。
細かな表現は、変わりましたが、
それでも、原作者のエリック・ナイトさんが伝えたかった思いは、
しっかりと、書かせていただいた、と思っています。