![未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI(講談社)](http://iwasada.com/2024/wp-content/uploads/2024/05/10.png)
「世の中には、もうほとんどのものが開発されていて、
ぼくらが大人になっても、作るものなんてないよね」
ひとりの小学生が言った言葉です。
そうだよね、たしかに、君たちのまわりにあるのは、たくさんの完成品ばかり。
もう、これから作るものなんて、ないのかもしれません……ん?
いえ、ちょっと待って。まだまだ世の中には、ないものがたくさんあるんだから。
世界初の量産型燃料電池自動車、MIRAI。
さいしょは、会社のなかでも「無理」と言われ、
研究をしていると「ただ飯食い」とまで言われた人たち。
試行錯誤の繰り返し。失敗の連続。いいものを作りたいと思うがゆえのぶつかりあい。
最後の最後に襲いかかってきた試練。
それでも、ぜったいに作る。
その思いが、MIRAIの完成へとつながります。
デザインってどうやってカタチにするの?
色ってどうやって作るの?
テストドライバーってなにするの?
名前はどうやって決めるの?
工場で作るときにやることって?
そんなクルマづくりの「?」も、わかります。
コンピュータの時代、AIの時代と言われるけれど、最後はやっぱり人間力。
私も取材を終えて、書き終えて、クルマがもっともっと好きになりました。